平成19年11月14日(水)5校時〜7校時にわたって、各種分野で活躍されている社会人の方々を講師にお迎えして「勝高プロジェクト(仕事の達人)」と題する講座が1・2年生を対象に開かれました。
 講座は上記の表にある11講座。生徒はこの講座から自分の将来を見据えた2講座を選択し、前半・後半に分かれて受講しました。各講師の方々の工夫をこらした内容・巧みな話術・実演を交えた講義に生徒たちは引き込まれていました。
 日頃、接する機会の少ない各分野の社会人講師の方々から直接、色々なお話を聞くことにより、学校ではなかなか学ぶことができない現場の生のお話をうかがうことが出来ました。また、今後の進路を選択する上で何らかの指針とする事が出来たかと思います。

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講座内容 講 師 (敬称略) 講座名
理学・医療・農学系 (株)エイチ・エス・ピー技術開発部研究員
  小野 朋子

 理系の品格−微生物から機械まで研究部門のある日常

 高校から現在の仕事に至るまでの経緯をお話いただきました。また、現在の仕事に関する内容に即して「ヤクルト菌」の培養実験をされ、各種の菌のサンプルの説明もしていただきました。
法学・経営系 久世税務署総務課長
  中村 成樹

 社会のために、自分のために

 税金のシステムがどうなっているか、消費税の事等も詳しく説明してくださいました。調査の時の実例を上げ、コミニュケーションと第一印象についての重要性を話してくださいました。
経営・工学系  (株)デンソー勝山 取締役総務部長
  深見 雅司

 物づくり会社の実態教えます

 ご自分の会社の状況や海外との競争などを例に上げ、技術力がいかに大切かと言うことを話されていました。また、人と人のコミニュケーションがどれほど大切で、企業は「人」を見るので、自分の内面を磨くようにしなければならないとの事でした。
医療・看護系  津山中央看護専門学校 専任教員
  小坂 寿江

 看護を目指す皆さんへ−看護の魅力をお届けします

 自分が高校時代からどの様な経緯で、看護の道を目指したかをお話していただきました。また津山中央看護専門学校がどの様な事を教えているか、どういう学校かなどを教えてくださいました。また、実際のあかちゃんを精巧に模した人形を連れてきてくださり、実習の事などもお話いただきました。
工学系  (有)楢村徹設計室 代表
  楢村 徹

 温故知新のまちづくり

 「故きを温め新しきを知る」言葉通り、伝統を積み重ねた物を上手に取り入れながら新しい物を組み合わせて再構築していくという仕事の事をお話していただきました。古いものに「良い」新しい物を組み合わせることによって、町は繁栄していくとの事でした。
法学系 ももたろう第一法律事務所 弁護士
  小串 典介

 素朴な正義感

 弁護士・検事・裁判官のそれぞれの仕事の違い、苦労話をお話いただきました。またニュースで取り上げられている実際の事件の判決に関してのご自分なりの感想もお話いただきました。
文学系他  トーキングアイ フリーアナウンサー
  村松 美保

 いま、お伝えできること

 高校時代の役者への夢をあきらめ、大学へ進学したが現在の職業に大して無駄にはならなかった。大学時代の先生に「必要な事は必要な時期に必要な分だけ起こる」と言われた言葉を教えてくださいました。また生徒たちに「失敗をしても常に次の扉は待っている」との言葉をいただきました。
福祉系 ライラック久世 社会福祉士
  小谷 祐子

 み〜なの笑顔へ

 介護福祉にたずさわる上での必要な心構えをお話いただきました。また、将来この職業に就いた場合、介護に対する「汚い」というイメージは捨てて、プライドを持って仕事をしてほしいとのことでした。日々の勉強が大切だとも仰られていました。
国際系 (有)井上直美留学研究所 代表取締役
  井上 直美

 英語を武器にするために

 英語を使った職業の種類がどの様なものがあるかとのお話から始まり、ご自身の実際の仕事の内容、また自分自身でこだわり続けたもの、英語の基礎力・本当の意味での学力のつけ方などをお話しいただきました。後半は「マインドマップ」と言うワークショップを行い、自分の心の内面を客観的に見て今まで見えなかった自分を発見できました。
教育系 蒜山中学校 教諭
  廣瀬 正明

 生徒から見えない先生の仕事をお話します

 まず教員の仕事はどの様なことが有るかとの質問から始まり、「教員はしんどいけど生徒と一緒に涙を流すことが出来るから素晴らしい」との事でした。そして、授業などが終わった後に内容に関して、常に自問自答をしているとの事でした。
理美容系  YUTAKA ANNEX 代表(美容店経営)
  山奥 豊

 ザ・プロフェッショナル

 美容師になろうとしたきっかけやたくさんの苦労話、自分の信念をお話していただきました。またお客さんの対象が幼児から高齢者まで幅広く、すべてを相手に満足してもらうためには大変だとの事でした。そして、現在でも日々精進してコンテストを目標にしているとの事でした。生徒たちには、常に感性を磨くことの大切さを語られていました。

生徒の感想(抜粋) 

理学・医療・農学系(小野先生)
 自分の目の前で実験してくださったのがとても良かったです。細菌の実験などは学校では見ることができないため、詳しく説明しながら実験してくださったのでとてもわかりやすく面白かったです。一つの研究で身の回りのいろいろな物に影響を及ぼすことはすごいと思うし、専門器具や知識などは、やっぱり見ていてカッコイイと思いました。未知の世界に踏み出すことは難しいとおっしゃっていたけど、とても面白い事だと思う。好きと人の役にたつことが両立できる仕事につきたいと思った。

法学・経営系(中村先生)
 税金の使い道について詳しく教えてもらいました。人は第一印象が大事で、もちろん中身も大事だといわれていました。今までは、テレビなどで「税」についての難しい話を聞き流していたけれど、今度からちゃんと聞こうと思いました。税を納めることは自分の生活を良くする為だという事を理解して納めれば、脱税する人も少なくなるのではないかと思った。税務署の仕事内容について聞いて、やはり「マルサの女」みたいなんだなと思った。先生は元気な方だと思った、サイン入りのファイルはちゃんと取っておきます。

経営・工学系(深見先生)
 仕事のやり方についての心構えや、入社のための準備について詳しく教えてもらいました。会社は好きじゃないと続かないこともわかりました。努力の大切さや、コミニュケーションの取り方も会社で大事だということも教えてもらいました。給料やボーナスの良いところに入ろうと思えば、よい大学や専門学校に行かなければならないし、相当な努力が必要であるということがわかりました。勉強や部活、仕事でも目標をかなり高くして自分の行きたいところや目的としているところを通過点にすれば、楽に行けるという話を聞き、自分も目標としている大学より上を目指して、今の目標の大学を超えるくらいになれるように頑張ってみようと思った。

医療・看護系(小坂先生)
 初めて看護の専門学校の先生から話を聞いて、看護師の人から聞くのとはまた少し違うことが実感できとてもためになった。学生の3週間の実習の感想で「自分の担当の患者さんが亡くなってしまった。亡くなってからではケア出来ない。だからこそ、その日その時に心を込めて接したほうがよい」という事が心に残った。「看護」とは[看・広い範囲を見渡し、よく見ること。護・守ること、保護すること」という事を聞いて看護というのは人をよく見ることだと思った。

工学系(楢村先生)
 昔からある家の木材などを利用して、新しく立て替える技術はすごいと思った。多くの建築設計に関わった中でも、古い家に付け加えて新しくするということがすごいと思った。温故知新のように古いものを温めてそれを参考にして、新しく作るということを学び、勉強も同じように自分も基礎の問題をして温め、応用が出来るようにしようと思った。地方には地方の良さがあるので誇りを持たないといけない誇りを持たないといけないと思った。
法学系(小串先生)
 検察官や弁護士の裏の話が聞けてよかったです。弁護士は本当は弁護したくない事件でも、被告人の利益を守るためにやらないといけない事件がたくさんあったり、逆に犯罪者から「立ち直れた」という手紙が届いてうれしかったという話など聞けてとても良かったです。
 「自分を信じ、自分の夢を信じること。この世に生きた証を残せ。」という言葉がとても印象に残っています。話の内容や、話し方などから確固たる信念を持って仕事をされているのがよくわかりました。

文学系他(村松先生)
 まず第一印象が明るそうで笑顔が素敵で、きっとすごい人なんだろうなと、自然に思えた。アナウンサーという仕事は華やかなイメージがあるけど、裏ではたくさんの努力があるんだとあらためて感じた。未来の扉は必ず目の前にあるんだから何事にもチャレンジしなくてはいけないと思いました。印象に残ったのは「1+α」「必要な事は必要なときに必要なだけ起こる」という言葉だった。大学に失敗して最悪でも、そこで新しい出会いがあって人生は出会いの連続だなと思いました。これから生きていくうえで人を大切にすることの大切さ、ありがとうの気持ちを持つことの大切さなど、たくさんのことを学ぶことが出来ました。

福祉系(小谷先生)
 実際に仕事をされていて起こったことや経験などを話してくださったので、色々なことがよくわかりました。患者さんの笑顔が、嫌な事を忘れさせてくれて仕事の励みなるという事でした。社会福祉士に対してプライドを持って仕事をしている、どのような仕事でも「仕事にプライドを持つ」「人の立場に立って考えること」は大切だと思いました。お話を聞いていて「プロ意識」がとてもすごいと思いました。

国際系(井上先生)
 自分の「こだわり」をすごく大切にされていて、自分の納得いくような会社を作られてすごく素敵だなと思いました。Mind Mapという自分の内面を表現するものをして、やりたいこと、やりたくないことが少しだけはっきりしてきました。Mind Mapはやる前はそんなにしゃべれないと思っていたけど、やってみたらスラスラ話せたし、1分という時間が短く感じた。国際的な仕事をしたいと思っていても、なかなかどうすればなれるか知るきっかけが無かったけど、今日の講義で私の思っている仕事の方向とは少し違うけど、分かった。先生が言ってくれた「Trust you,Trust me」「自分を信じる」という気持ちを大切にしたいと思った。

教育系(廣瀬先生)
 あまり教諭とか考えていなかったのですが、生徒と一緒にすごしていろんなことを学んでいくのもいいなと思った。「中学校の先生の仕事は?」とあらためて聞かれたときに、困った。先生が色々仕事の種類を挙げてくれたときに先生の仕事の幅って広いなと思った。生徒との関係、同僚との関係をよく考えないといけないし、なんだか普段は分からないことを教えてもらったように思いました。やりがいというか、やっててよかったと思ったことで「涙を流すことが出来る仕事であること」という事を聞いて、すごく「なるほど!」と思った。先生は自分のことを達人ではないと言っていたけど、それでいいと思う。むしろそうでないといけないと思う。完璧な先生はいないと思うし、生徒と一緒に少しずつ成長していけばいいと思うから。

理美容系(山奥先生)
 カットの実演をしながらのお話だったのでとても面白かったです。ただ髪を切るだけではなく色々な人としゃべらなくてはいけなくて、自分の世代だけではなく上や下の世代のことも知っておかなくてはいけないので、新聞やニュースを見たりいろんな人と話すことは大切だと知りました。仕事が好きという気持ちがあれば、自分の力はどんどん伸びていくと思った。何歳になってもカットの大会に出場するという目標をずっと持っていると言われたのを聞いて、目標を持って頑張ることは大切なことだと思いました.「素直な心を持って一生懸命していたら、いろんな人に助けて(教えて)もらえる」という言葉が印象に残っています。

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