katsuko-blog かつこう日記

S先生に聞いてみよう!〜筋肉は脂肪に…?編〜

運動や栄養に関する素朴な疑問について、勝高の筋肉担当S先生に答えていただくコーナーです!

今回の疑問は「筋肉って脂肪に変わるんですか?」です。

「あまり筋肉をつけすぎると後から脂肪になるぞ」と言われたことのあるアナタ、必読です。

ーS先生、ズバリ筋肉は脂肪に変わるんですか?

S先生「変わりません。筋肉を構成する筋細胞と脂肪細胞とは別物の細胞なので、どちらかがもう片方に変異することはありえません。いうなれば「リンゴは放っておくとバナナになる」と同じことを言っているのです。そんなことは起こりませんよね。これは一種の都市伝説です」

ーなぜそのようなことが言われるのでしょうか?

S先生「身体の変化に対する錯覚が原因です。運動をしていると筋肉は発達し、太く強くなります。筋肉量が増えることで基礎代謝が増え、日常の運動量も増えやすくなりますので、結果として消費エネルギーが増え、体脂肪が減少します。(以下の図参照)

骨に筋肉が付着しその上に脂肪が覆いかぶさっている

身体のサイズに変化がなくても、脂肪が薄くなり筋肉が太くなることで、身体のプニプニ感が薄れていきます。筋肉と脂肪の割合が置き換わっていくのです。これを「脂肪が筋肉に変わった」と錯覚するわけです」

ーということは、逆も然り…?

S先生「その通り。運動をやめると筋肉は衰え、細くなります。筋肉量が減ることによって基礎代謝が低下し、筋力が落ちることで疲れやすくなり、日常の運動量が減って消費エネルギーがますます落ち込むという悪循環が生まれます。そこで食生活に変化がなければ、エネルギー収支が黒字となり、余剰分のエネルギーが脂肪として蓄えられていきます。

筋肉が細くなると同時に、体脂肪が増加し厚くなっていくので、手足の太さなどの身体のサイズが同じでも、張りがなくなってプニプニしてくることで「筋肉が脂肪に変わった」と錯覚するのです」

ー「筋肉をつけるには一度太らないといけない」というのも間違いですか?

S先生「ボディビルダーや各種アスリートに関しては当てはまる部分もあります。彼らはすでに増やせる限界量まで筋肉量を増やしているので、そこからさらに限界値を押し上げていく場合には、体脂肪が増えることも厭わずに食事量を増やして筋肉をつける場合もあります。

しかし、一般人がそこまでする必要はないと思います。特に運動初心者の場合は、体脂肪を削りつつ筋肉量を増やせるというビギナーズラック期間がありますので、太らないといけないと思い込む必要はありません」

ー部活を引退して運動量が減ったという人にアドバイスはありますか?

S先生「実は筋肉はつけるよりも維持するほうが簡単だと言われています。筋肉量の維持には週に1回の筋トレで十分ですので、成長期である10代にしっかり身体を鍛えた人はぜひ運動を継続していってください」

イラストも交えつつ解説していただきました!次回もお楽しみに!